不動産査定で知っておくべき事

    
     

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不動産は売りたい人と買う人、そしてその間に入って媒介する人の大きく分けると3つのキャストによって成り立ちますが、実際はその間に物件を調査する人、すなわち不動産査定の担当者が間に入りますし、また物件の売買をする際には司法書士や法務局が間に入ります。更にはその物件が法的な事由で処分が執行される場合は間に裁判所や債権管理団体が入ることもあります。つまり不動産の売買というのは、単にモノの売り買いの理屈ではなく、その不動産が適正に取引される為にいろいろな人と、いろいろな機関の目がフィルターとなり取引されるのが特徴です。今回はそんな不動産取引の裏方において重要なセクションを司る、不動産査定についてお話していきたいと思います。不動産査定は不動産鑑定士と呼ばれる人が該当物件の評価を中立的な立場で行い、売買に際して適切な額を見極める人の事を指し、その数全国にたった7000人しかいません。意外と思われるかもしれませんが、都市部を見渡せば星の数ほどのビルやマンション、また郊外には無数の戸建て住宅やマンションがある中でこれらの物件の価格評価を下すことの出来る人は実際のところわずかしかいません。そんな不動産業界において重要なセクションである不動産鑑定士のおこなう不動産査定は物件価値の基準となり、売買以外にも担保としての評価にも影響を及ぼします。そんな不動産査定の下す評価額がいったいどのような経緯で決まるのかはなかなか知る由もありません。物件の立地もそうですが、沿線に走っている鉄道の種類や築年数、また近隣の環境や日当たり、さらには自己物件かどうかやその土地の歴史や周辺の歴史までもが評価額に影響を与えながら査定額は決まっていくのです。そんな奥深い不動産査定でいかに自分の所有している不動産が高査定を弾き出せるかは、これから不動産を売りたい人や相続する人にとってはとてもきになるポイントなのではないでしょうか。そんな不動産査定で高額査定を弾き出す秘訣や、不動産査定で知っておくべき事などをわかりやすくご紹介していきたいと思います。

物件の売買時に不動産査定は必須

不動産を売る時や買う時にはその物件の価格設定が必要です。そしてその価格帯というのは、基本的には市場原理によって決まるわけですが、市場がどれだけその物件に対して興味を持っているのかを示す指標のようなもの、つまり基準価格が必要になります。その基準価格の元になる最初の価格は売主が勝手に決める訳ではなく、専門の不動産鑑定士が周辺環境や物件の大きさや周辺の不動産相場帯からおおよその額を算出し、売買の基準価格帯を決めます。これを不動産査定といいますが、不動産売買の際には必ず不動産査定が必要になる理由として、物件売買の公正を図る為とか、意図的に不動産価格を上昇させ投資で一儲け出来ないように監視する目的など様々あります。そもそも不動産は住む場所や働く場所という性質以外にも投資の対象という側面があります。そして投資の対象となるということは、当然そこでなんらかの操作をする者、または意図的に相場操縦しようとする者が出てきます。そういった事があると不動産取引の公正性は損なわれますので、専門の不動産鑑定士による不動産査定が必要になって来るのです。因みに不動産売買に携わり物件の価格を公正に評価することの出来る不動産鑑定士は全国にたった7千人しかいません。日本全国には無数の家や建物と土地があり、これら全部の価格を公正に決める事が出来る職業になりますので、大変希少性が高く人気がある職業です。

抵当権価格は不動産査定額が基本

金融機関からお金を借りる時、また何か事業を始めるにあたり資金が必要になった時、家を担保に金融機関から資金を融通してもらいますが、この時に金融機関はその担保となる不動産に対して抵当権を設定します。抵当権とは万が一、返済が滞った時に担保となる動産や不動産を償却して返済に充てる権利執行の事を指しますが、この抵当権を執行するにあたり予めその不動産に対していくらの価格を設定するかに関しては、当然不動産査定が必要となり専門の不動産鑑定士が算出することになりますので、金融機関が独自に付けることはできません。この抵当権を前提とした不動産査定から算出された金額を基準に、借入可能な金額を弾き出しますので、とても重要なプロセスの一つです。この不動産査定によって決められた抵当権は借金の返済まで続きます。ローン返済中に万が一、返済不能になった時には無条件に不動産査定額を目安に抵当権は執行されます。またローン返済によって一部借入枠が生まれた場合、新たな借り入れをしようとした時に、その返済した分の新規借入もする事ができます。つまり不動産査定額の範囲内であれば、新たな抵当権を設定しローンの借入をする事ができるのです。このように抵当権は一回のローンに対して有効なのではなく、複数のローンに対して設定することができ、その設定金額不動産の評価額によって決まります。このように抵当権と不動産査定の金額は大変密接な関係にあるのです。

不動産価格は景況で変動する

不動産というのは昔から投資の対象となってきました。かつて90年代起きたバブル景気もすべての始まりは不動産の異常なまでの転売による過剰投資からはじまったと言われています。皆さんもご存知のように日本は国土の狭い国ですから、土地を持てる人はごく限られます。そしてその土地を持っている人はその土地を担保に資金を融通したり、その土地を貸したり、その土地にビルを建てたりといろいろな活用方法があります。特に景気が上向いてくると、ビジネスをするスペースが必要となりますので土地売買が活発化します。逆に不景気になるとビジネスをする用地のニーズも減りますので、土地の売買は低迷します。そして売買が活発化しても低迷しても、常に土地の価格というのは変動し続けているのです。またその変動幅は景況感と比例するのです。土地売買の際に必ず行われる不動産査定は、こういった景況感を基に行われます。そしてその不動産の立地や周辺環境、また日当たり具合やさらには土地の歴史に至るまでを総合的に見た上で査定額を決めるのです。しかし周辺環境は時の流と共に変化していきます。行政の強い後押しで開発が進んだ全国各地のニュータウンも今となっては多くが、高齢化と不動産価格の下落に頭を抱え、更に鉄道利用者減少などで廃線する路線も数多くあります。こういった事もあり、不動産査定の価格というのは、必ずしも一定ではなく定期的に調査した上で価格を決める必要があるのです。

不動産査定は土地と建物が別々

不動産査定の基本中の基本でもある事柄に、不動産登記のルールがあります。不動産というのはその物件の所有権が誰にあるのかを明確にしておく必要があり、その最も合理的な方法として登記をしなさいと民法177条ではでは定めています。そしてその登記も土地と建物とを別々に登記し、不動産査定も別々に行うのがルールとなっています。従って不動産取引において、土地の所有者と建物の所有者は必ずしも同一とは限りません。土地と建物の所有者が別々なんてことはよくあります。ということは売買する際も基本的にはそれぞれが土地と建物と独立した形で取引をすることになります。ということは、土地の不動産査定額と、建物の不動産査定額は異なるなんてことはあって当然で、それが元にいろいろとトラブルにもなる事もしばしばあるようです。ただ最近は土地と建物が別々の所有者であった場合に個別に売買をすると色々とトラブルになる事が多い為、不動産売買に際しては、どちらか片方だけが売買手続きを行うのではなく、両者が売買に立ち会う形をとる所有者が増えてきました。特に法律で規制されているわけではありませんが、円滑な不動産取引をする上で自然発生的に生まれた慣例であると言われています。ただ一般的に自宅を新築する際には土地と建物を同時に購入する事が多い為、別々に登記するという感覚が無いかもしれませんが、自分の不動産だということをしっかりと公示するには、これらをそれぞれに登記する必要があるのです。

不動産取引には仲介と媒介がある

不動産査定をしていく中で発生する取引様態は全部で3つあります。ひとつは仲介業者を介さずに直接売主と買主との間で行われる売買契約や、不動産の賃貸に際して直接貸し主と借主との間で行われる取引と、これらの行為を不動産査定に精通した鑑定士や弁護士に仲介させて行われる取引を代理といいます。そして最も様態の頻度が高いものとして、仲介と媒介があります。不動産取引において仲介も媒介も基本的にはあまり大きな違いはありませんが、両者かならず専門の業者が入ってそこからマージンをもらうというプロセスが入ります。また仲介は単に売り買いの間を取り持つ取引様態ですが、媒介に関しては専任媒介と専属専任媒介、そして一般媒介の3つの様態に細分化されます。まず一般媒介とは不動産査定された物件を売主は複数の取引業者に依頼して買取相手を探してもらうことが出来ます。一方で専任媒介とは売主は複数の不動産仲介業者に依頼する事が出来ず、一社に限り仲介依頼をする事ができます。またその場合不動産仲介業者は2週に1回売主への取引に状況の報告をする義務を負います。また仲介業者は媒介依頼されてから1週間以内に不動産指定流通機構への情報登録が義務付けられています。また専任媒介の場合、不動産仲介業者は2週に1回の売主への報告義務だったものが1週間に1回、また不動産指定流通機構への登録が5日短縮され、より売主と密な情報のやりとりを行う売買方法を専属専任媒介契約といいます。

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